とある晴れた日曜日、小2の長女と二人で大分県の誇る名峰「九重連山」に登りました。
もくじ
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九州の屋根の中枢へ
九重連山は「九重山」とも呼びますがが、狭い範囲に沢山の山頂がある為、私は区別して「九重連山」と書いています。北アルプスなどと比べると低いですが、標高1,700m越えの山頂が幾つもある山岳王国であり、九州本土最高峰でもある中岳もあります。(ちなみに九州最高峰は、鹿児島県屋久島の「宮之浦岳」です)
小学校二年生、現在8歳である我が家の長女の登山歴は、結構長い。1歳の頃から私が背負って山遊びを行っていましたし、低山程度であれば自分の足で登頂し、下山することは難しくありません。しかし今回は九州の屋根と呼ばれる九重山の中枢です。大人の足でも2時間かかる道のりを歩くことになりますが、長女であれば問題ないだろうと判断しました。
登山口も沢山あり、今回は初心者に優しい牧ノ戸峠から登ることとしました。コースは「牧ノ戸峠~御池~中岳」のピストンです。しかし長女のその時の体力を考えて、代替案として「久住山」「星生山」をゴールとすることも考えていました。その日の気分・状況により、登りたいピークを変えることができる点も九重連山登山の魅力の一つです。
登山開始
7時に自宅を出て、阿蘇野経由で牧ノ戸峠へ向かいました。牧ノ戸峠の手前の長者原登山口で、トイレで寄ろうと思いましたが、駐車場から溢れるくらいの自動車の数を見て、慌てて牧ノ戸峠に向かいました。
案の定、自動車の駐車する場所が無くて、牧ノ戸峠から約300m手前の道路脇に駐車しました。私が一人で登る時は、夜中に登って朝下山するスタイルの為駐車場や渋滞で困ることは滅多にありませんが、流石に長女にそれを強いることはできません。仕方がないと思いながらも、登山口まで歩き、8時45分に登山開始。
まず、このルートで私が一番の難所と考える急登が、登山開始と同時に訪れます。身体のエンジンが温まる前に挑むこの不規則な坂は、どんな坂道よりも辛い気がします。
まぁこれで身体が温まると言いかえる事もできますが、汗かきな私は寒くても最初から半袖で挑む必要があります。また下山時は、下手な下り方をすれば膝を痛めるので注意。
辛い道のり
急登を越えると、手を使ってゴツゴツした尾根を進みます。これがアスレチックの様で、長女は喜んで通過していました。この時は、まだご機嫌。
登山開始約一時間、歩いても歩いてもゴールが見えない登山道、どこまでも続く坂道、まだ自分が半分も歩いていないという事実に、次第に長女の気持ちが折れてきました。弱音を吐いてすぐに座り込む。これの繰り返し。流石にきつかったか?
私は「歩きながら休憩すればいい」「座れば座る程疲れるよ」「あと〇〇分で休憩」「お菓子が食べれるよ」「鬼滅ラムネを食べている間は全集中!!」
なんとか励まして、なんとか誤魔化して久住避難小屋まで到着しました。小2の長女からすると無理難題に思えたと思います。「歩きながら休憩て何だよ!?」と、言った私も心の中で笑っていました。正確には「体力を使わない様に歩け」と言いたかったのです。
それにしても、気持ちが良い。
高山植物も見られました。リンドウとアキノキリンソウだと思われます。
開けた景色
やっとのことで久住避難小屋に到着。長女は、ここで大勢の登山者を見たこと、景色がガラッと変わったことなどが影響したのか、疲れていながらも折れかけていた気持ちが復活しました。ただ本来であれば中岳まで行きたかったところですが、ここまでで大幅に時間を費やしてしまった為、ゴールは「久住山」に変更しました。
久住分かれまで進むと、三俣山や、噴煙を上げる硫黄山、天狗ヶ白や中岳が見えてきます。長女のテンションは、さらに上がりました。そして長女が好きなゴツゴツしたガレ場の先に、ゴールの山頂。これは「岩が多すぎや~」と悲鳴を上げていましたが、前半の様な悲壮感は感じられません。
山頂へ
一歩一歩進み久住山の稜線に出ると、反対側の久住高原と阿蘇山、そして自分と同じ高さで広がる雲が見えてきて、「こんなの初めて見た」と目を輝かせていました。
そしてなんとか山頂に到着。
「綺麗な景色を眺めながらお弁当を食べたい」とのことで、そのまま昼食を取りました。
長女はカレー、私はおにぎりとカップ麺、食後にコーヒーです。昼食を食べながら、久住分かれを行き来する人を、自分が歩いた登山道を眺め、楽しそうに過ごしていました。
軽やかに下山
昼食後は、軽やかに下山。下山時が一番怪我をしやすいことを伝え、注意を促しながら下山しました。自分が今までいた山頂が、もう手の届かないくらい遠くなっていることに、嬉しそうでした。
私が「人の脚って凄いね。自動車より速く走れないけど、自動車が行けない場所まで行くことができるから」と話をすると、自分の足を称えていました。
ご機嫌な長女は、疲れていながらも結構早い。行きの半分+α程度の時間で下山完了しました。この様な経験は、自信にも繋がると思っています。次は山頂の湖(御池)と、九州本土最高峰(中岳)を目指そうと伝えると、結構乗り気でした。
牧ノ戸峠でソフトクリームを食べさせ、私は走って自動車を回収、その後長女を拾い、九重連山を後にしました。
下山後の温泉
今回は「長女と二人」という点より、最初から貸切風呂しか選択肢はありませんでした。流石にまだ大浴場に一人で入浴させる訳にはいきません。そして、既に16時を過ぎている。この状況を踏まえて選んだ温泉は、長湯温泉「ながの湯」でした。
貸切風呂が4室あり、料金は1,000円と低価格、タイミングが合えば待ち時間も少ない温泉です。ゆっくり浸かり、登山の疲れを癒してから帰宅しました。
過去記事ですが、合わせてお楽しみ下さい。
YAMAPの参考記録
後日のお話し
宿題に登山の様子を書いていました。大冒険だったのでしょう。次回の登山も楽しみです。
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