別府八湯は魅力的です。溶存物質量も湯量も豊富、ほとんどの施設が源泉かけ流し、温泉街独特の街つくり。栄える温泉地というのは目に見える部分はもちろん、目に見えない部分にも納得する数値が隠れているような気がします。そんな別府の湯が恋しくなったので、別府八湯のひとつ、鉄輪温泉に行ってきました。今回利用した施設は「旅館民宿みゆき屋」です。
やまなみハイウェイを海から駆け上がり、マルショクのある交差点を右折して鉄輪地区に入ります。ミシュラン三つ星の「ひょうたん温泉」を過ぎた交差点部分にみゆき屋は建っています。
案内に従い車を進めると専用駐車場もあります。
前面道路の排水口からは湯気がもくもく上がっている様はいかにも温泉地という感じがします。ここは別府八湯の一角、鉄輪温泉の中心部です。
この地域は都市計画法で定められる商業地域の影響か、建物は敷地いっぱいを使い建てられていました。玄関は小道のようなアプローチを入った奥にあります。
玄関には囲炉裏があり、優しい落ち着くような雰囲気が出迎えてくれます。こちらの湯は内湯1室、露天風呂2室、計3室あります。
内湯の脱衣室はロッカーが6つ、幅は狭く感じられますが奥行きが十分ありますので、スペースは問題ありません。
さーて入浴です。
湯は適温、加水せずとも3歳児が臆せず入浴できる温度でした。浴室内は換気が行き届いている為鉄輪温泉独特の金気臭は感じられませんでしたが、湯に顔を近づけるとぶわっと香りが押し寄せてきました。
分析表を確認せずとも髪の触感、肌の潤いからメタケイ酸が豊富に含まれているのを感じました。肌もツヤツヤ美肌効果があります。メタケイ酸も塩化物泉も保湿効果のあるもの同士です。湯上り後の温まり効果、保湿効果が特に印象的でした。次の日の夜までスベスベな肌触りが残っていました。
鉄輪温泉地区独特の設備「むし湯」もあります。中は真っ暗ですが、扉の磨りガラスから光が入る為、奥まで行かなければ明かりは困りません。蒸気で満たされており、息をすると肺に湯気が入り、身体の中からも蒸されてしまいます。少ししか入らなくても汗でびっしょりになりました。
旅館では骨董品の販売も行なっており、値札をつけて展示されていました。私は3歳の娘が触って壊さないかハラハラで、とにかく大人しくさせるのに必死でした。
湯は凄く良かった〜!趣きがあり、木材と骨董品達が懐かしい優しい雰囲気を醸し出す、心も身体も気持ちの良い旅館でした。
概要
施設:旅館民宿みゆき屋
泉質:ナトリウム-塩化物泉
pH値:2~3程度
料金:大人500円×人数、小人300円×人数
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2016.12入浴