ブログで紹介した温泉の参考用に、泉質について記載します。
「含鉄泉」
含鉄泉は鉄イオンの量により判断されますが、その鉄イオンは(Ⅱ)と(Ⅲ)の2種類に分類されます。計算式は単純で、「鉄イオン(Ⅱ)+ 鉄イオン(Ⅲ)=20mg/kg以上」であれば「含鉄泉」の扱いになります。この「20mg/kg以上」という数値は大変濃く、そして高い設定の為、含鉄泉に分類される温泉は大変少なくなっています。よって三大希少泉質のひとつに数えられています。
天下の草津温泉は18mgという数値の為、含鉄泉には分類されませんが、18mgも含有されていますので、名称はつかずとも含鉄泉の効果があると考えても良いでしょう。
含鉄泉の色は成分が濃くなるほど茶褐色に変化していきますが、この様に色が着くのは(Ⅲ)のみで、(Ⅱ)は無色透明です。ただし「鉄」という物質を思い浮かべると分かりやすいと思いますが、鉄は酸化すると錆びていき茶褐色に変化します。これは(Ⅱ)も(Ⅲ)も同じです。変化具合は食塩泉が強いと、より着色具合が進むと言われています。
酸化することにより茶褐色に変化することは、温泉の鮮度を判断する上でも参考になります。「含鉄泉だけど色が薄い」と感じられた場合は、温泉が新鮮だということが判断できますね。(食塩泉の場合は注意が必要ですが)
含鉄泉は鉄分を多く含有するため、貧血などの血液に関する症状に抜群の効果があります。女性の月経障害、更年期障害などにも効果を発揮します。よって、温泉ソムリエでは含鉄泉のことを「婦人の湯」と呼んで覚えます。飲用するとさらに貧血に効果があります。
泉質別適応症
なし
飲用による適応症
鉄欠乏性貧血 ※ただし多量の飲用は身体に悪影響を及ぼします。
大分県では「塚原温泉 火口乃泉」「明礬温泉 鶴寿泉」などが含鉄泉と呼ばれています。この2湯はどちらも強烈です。特に塚原温泉は鉄イオンの含有量は日本一です。
もう一度言います。日本一です!!!
塚原温泉はただ酸性度が強いだけではありません。実は様々な成分の含有量が凄すぎる温泉なのです。大分県にお越しの際は、是非お立ち寄り下さい。
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