別府にはまさかな場所に温泉があり、競輪場にも温泉が設置されています。
競輪温泉
どうして競輪場に温泉があるのでしょう。答えは簡単です。別府だからです。
競輪場の敷地内ですから、駐車場は100台以上止められるスペースがあります。第一駐車場を使用すると温泉まで近いです。2階が集会場の様なスペースとなっています。
私は今回競輪場には初めて訪れました。温泉は競輪場の向かい側に別棟として建てられています。番台がありますが当日は無人でした。入浴料は競輪開催日は無料です。
風除室的なスペースがあり、そこで靴を下足入れに収納します。そして脱衣室へ入りましたが、当日はとにかく人が多かったです。脱衣所にも5人以上、浴室にも6人以上。浴槽は入浴するスペースがあるか!?という状況でした。人が多かった影響か、二日酔いの様なお酒の香りも漂っていました。競輪場の男湯はまさに男の空間です。
人を避けながら服を脱ぎ、浴室へ逃げましたが、浸かるスペースも限られており、最初は肩を狭めて入浴しました。
本当に凄く人気です。地元の方はもちろん、競輪のついでに入浴する方、私の様に興味本位で入浴する方など利用目的は様々です。
湯は優しい単純温泉で、少し熱めです。別府の温泉は熱めですから、これが基準の温度なのかと思い肩まで浸かり目を閉じて湯を楽しんでいました。少し熱めなので浴槽の中での動作は最小限です。
(ん~熱いなぁ~)
(熱いのか?)
(いや熱い...。)
(間違いない!こりゃ熱いッ!!)
熱湯が奥から漂ってきて指先から熱さがジンジン伝わってきます。下手をすれば火傷する温度か!と感じる程です。これは動くな!混ぜるな危険!の状態です。しかし他の方は当然の様に入浴しています。やはり私が未熟なのでしょうか...。
そこに私の横へ年配の方が勢いよく入浴し、浴槽の湯が盛大に混ざります。
(あちゃ!混ざった〜!あちぃ!!)
私は勢いよく飛び出しました。ふと周囲を見ると熱いと感じていたのは私だけではなかったようで、全員が浴槽から飛び出しました。
「うわ!あちぃぞこれ!」
「あちぃ!」
「水入れんと!」
と声が飛び交います。そして一人が隅の蛇口にホースを繋ぎ、別の方が急いで加水を始めます。その一連の所作、浴槽から飛び出す全員の行動、タイミング、そして裸の団結力に可笑しさを感じました。
皆さんやせ我慢をしていただけなのでしょうか。もしくは飛べ出すタイミングを見計らっていたのでしょうか。男とは見栄を張る生き物です。
その後は幾分か適温になりましたので、もう少し湯を楽しみました。しかし最初から熱湯に浸かっていた為、身体の温まり具合は思った以上に進んでおり、早々に湯から上がりました。私の様な方が多いのか、利用者の回転率も良いようですね。
別府八湯温泉道のスタンプは番台さんがいない場合は競輪場の案内所にて対応してもらえます。競輪場の出入口を目指すとわかります。
私が入浴した日は特別人が多かったようです。それにしても共同風呂が醸し出す雰囲気は和みます。地元に根付いた味みたいなものが湯に滲み出ているようです。それは競輪温泉も同じです。競輪という雰囲気、特別な場所が醸し出す共同風呂、これも一種の転地効果かもしれません。転地効果とは日常とは違う場所に行くことで、五感が研ぎ澄まされ、癒し効果・リラックス効果も向上するという現象です。今回の入浴はリラックスとは掛け離れていると思いますが、面白くて楽しい湯浴みになったと思っています。別府を訪れた際は是非競輪温泉という特別な雰囲気もご堪能下さい。熱いです。しかし加水は可能です。
概要
施設:競輪温泉
泉質:単純温泉
料金:開催日は無料/開催日以外は100円
▼泉質はコチラ
▼公式HPはコチラ
http://beppu-keirin.net/pc/facility/keirinonsen.html
2017.02入浴