とある晴れた休日に「別府短編映画プロジェクト」の第一作品目として制作された「惡党と物書き」を観に行きました。作品自体の感想は別で書くとして、作品を観た上でプロジェクトの感想などについて書きたいと思います。
なおプロジェクトの説明については、公式サイトの情報などを引用していますので、さらに詳しく知りたい方は下記サイトをご参照下さい。
もくじ
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「別府短編映画プロジェクト」とは!?
別府市を舞台に日本屈指の映画監督がリレー方式で、それぞれのオリジナル短編映画を制作するプロジェクトです。
日本屈指の映画監督とは!?
現在公開されている情報では、下記4名の監督の名が挙がっています。
第一作品目:土屋哲彦 氏
第二作品目:田口清隆 氏
第三作品目:白石和彌 氏
第四作品目:斉藤工 氏
思わず唸ってしまいます。聞いたことがある監督の名前がずらっとあって、さらに「斉藤工」ときましたか!?別府の一劇場の、一プロジェクトに、ここまでの有名人をもってこれることが凄いです。
制作の経緯
感染拡大により観光都市である別府も客足が遠のいて、町全体が苦しい状況に追い込まれました。ポジティブなパワーを持った映画で町を活気づけるために動き出したとのことです。
映画の掟
ただ単に制作すれば良いという訳ではありません。五つの難しい縛りがあり、それを全て網羅しなければなりません。しかし、これがこのプロジェクトの面白いところであり、「観に行かなくては」という使命感に駆られる要素でもあります。
其の一 物語の舞台は、別府
自分の知っている道、建物、人などが映画の作品にでてきますと、それだけで嬉しく感じました。それが30分全てですから、終始映画に釘付けです。また映画館で観る風景は美しくて、より作品に愛着を持てた様な気がします。
其の二 完成尺は30分くらいまで
わずか30分という短い時間なので、観光客の方々にもお勧めだと思います。別府のコアな魅力が凝縮されていますので、短時間でより別府が好きになれるはずです。
と言いますか、この30分によくここまで内容が濃いものを作れたなと感動すら覚えました。
其の三 別府市民と協力しあって撮影すること
例え短編映画であったとしても、大物監督や大物俳優と一緒に作品を作ることができるなど、大変貴重な体験だと思います。
私も参加してみたい!正直羨ましく感じました。
其の四 共同浴場のシーンを最低でも一回入れること
別府と言えば温泉ですが、その温泉文化の象徴である「共同浴場」が絶対に入っている点が、温泉好きとしては凄く嬉しいです。
まさに別府らしい。
其の五 別府のお宿で美味しいものを食べ、温泉に入りながら撮影する
俳優さんが実際に食べていたものが気になって仕方がなかったです。それはもう美味しそうに食べるのですよ〜。この様なものを見てしまっては、もうそのお店に行くしかないでしょう。
温泉好きな私の感想
私は映画批評などができる程の専門知識もありませんし、ただの一県民・一温泉好きの感想になりますが、映画の鑑賞中はニヤニヤが止まりませんでした。ここまで深く別府を追求した作品を観たことがなかったので、本当に面白かったです。大満足でした。
作品の様子から、しっかり下調べなどもされていることが伺えましたし、もう「凄い」しか言葉が思い浮かびませんでした。
そしてわずか30分のなかで、ハラハラする様な先が見えない様な展開があって、制作者の凄さを実感しました。「日本屈指」の紹介も納得できます。
売り上げの一部は、共同浴場の改修などに使われるとのことです。私たちも映画で楽しんで、かつ共同浴場の助けになると考えると、それは凄く嬉しいです。
「惡党と物書き」の聖地巡礼なども面白そう。時間がありましたら、作品自体の感想とともに聖地巡礼ぽいことをやってみたい。
次回作は!?
第二作品は、特撮映画とのこと。怪獣ブゴンが別府で大暴れするそうです。あの杉乃井ホテルが爆破されるなど、こちらもニヤけてしまう要素が満載です。
撮影では、解体予定だったホテルに本当に火薬をセットして、本当に、本当に爆破して撮影したとのこと。これはもう観るしかありませんね。
公式サイトでは、写真なども公開されていますので、是非下記よりご確認ください。
「別府ブルーバード劇場」とは!?
最後に劇場についてご紹介します。作品は「別府ブルーバード劇場」で上映されています。
91歳の現役館長の岡本照さんは、39歳で旦那様を亡くし、その後50年以上たった一人で映画館を続けて、街の映画文化を守っていた方とのことです。作品「惡党と物書き」にも登場されていました。
映画館は、レトロ過ぎて逆に新鮮でした。この空間にいることが、癒しに繋がる気がします。上映前のブザーの音や、「何が始まるの?」という期待感。今回初めて利用しましたが、一瞬で好きになってしまいました。
今では、映画関係者の中では「聖地」の様な扱いになっているというお話も聞いたことがあります。劇場の今後のご活躍に、私も目が離せないです。
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