炭酸泉
炭酸泉とは、二酸化炭素が含まれている温泉「二酸化炭素泉」のことです。炭酸はジュースを想像すると分かりやすいですが、温度が冷たいほどシュワシュワし、温度が高くなると炭酸が抜けてしまいます。
日本では炭酸泉は希少と言われていますが、その中で人が入浴できる適温の炭酸泉となると、さらに希少になります。見つけるのが本当に難しい(らしい)です。しかし、大変嬉しいことに、大分県は炭酸泉の宝庫です。探さずとも少し自動車を走らせると辿り着ける距離に高温の炭酸泉が湧いています。探す苦労をしたことがありません。大分県は温泉好きには堪らない地域です。
大分県では、長湯温泉や七里田温泉が有名ですが、あの筌ノ口温泉の名湯を忘れてはいけません。「山里の湯」です。
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県道40号線を熊本方面から玖珠方面へ進むと見える大きな看板が目印です。自動車を止め、正面の受付棟へ進み、スタッフに料金を支払います。炭酸泉についての案内を受け、指示に従い外に出て、浴室棟へ進みます。外は雪が降っていました。
浴室棟は男湯×1、女湯×1、貸切風呂×1で構成されています。常連さんの話によると、源泉に近い貸切風呂の方が、泡付きが良いと言っていました。また改めて利用してみたいものです。ちなみに貸切風呂の料金は2,000円となります。
男湯は、入室するとすぐに簡易的な脱衣室となっており、その奥が浴室です。貴重品ボックスも完備しています。こちらの温泉は、約38~40℃と比較的泉温が低く、多くの方が長湯をしてしまう為、貴重品ボックスは利用した方が安心だと思います。
当日は4月にも関わらず氷点下近くまで冷え込んだ影響で、浴室の中は湯気が充満していました。奥に細長い浴槽があり手前の広い方がぬる湯、奥の小さい浴槽あつ湯となっており、浴槽の中に湯口があります。正面には床付近まで高さがある大きな窓があり、気温が低いにも関わらず少しだけ窓が開けられていました。
炭酸泉の主成分である二酸化炭素は空気よりも重い成分です。換気が不十分だと浴室の下部に二酸化炭素が滞留し、入浴者が危険に晒されてしまいます。温泉ガスによる事故を防ぐ為に、床に近い位置に開口部を設けることが多いですが、山里の湯も十分に対応されていました。
湯口は浴槽の中にあり、温泉が空気に触れることなく注がれています。温泉の鮮度を保つ為に施された、大変嬉しい配慮です。
本来であれば「ぬる湯→休憩→あつ湯」など、段階を踏んで入浴する方が好ましいかもしれませんが、私は初っ端からあつ湯へ向かい、入浴します。
あつ湯と記載しましたが、炭酸泉は基本的に泉温は低めでぬるく感じます。別府みたいに高温過ぎると炭酸が抜けてしまいます。しかし炭酸泉は血行促進効果がある為、ある程度浸かると身体はポカポカ火照ってきます。1時間も浸かると身体の表面より内側の芯から温まった様な気がしました。身体の指先などの末端が特にジンジン感じました。(人の感じ方には個人差がありますので、ご注意下さい。)
血行促進は肩こりなどの改善などにも繋がります。高級な温泉施設などで人工炭酸泉などが増えてきているのは、医学的にも研究が進められている証拠です。
入浴すると、1分もしないうちに身体に気泡が付着してきます。その数が凄い!全身が泡に包まれます。付着した泡は、周囲の泡と結合して次第に大きくなります。指で肌をなぞると、その部分だけ泡が無くなる為、肌に文字やイラストなどを書いて遊べます。入浴した約1時間、泡と戯れていた為全く退屈をしませんでした。大変面白いひと時でした。
もちろん温泉には美肌効果も付いてきます。炭酸水素塩泉で落とし、塩化物泉と硫酸塩泉で肌を覆います。メタケイ酸も多めな嬉しい温泉です。
これは絶対に娘が喜びそうな温泉だと感じた為、次回は家族を連れて利用したいと思います。「泡が付着した様子」を撮影したかったのですが、片腕だと写真を撮るのが難しい。これも次回にお預けですね。
<山里の湯の基本情報>
電話番号:0973-79-2516
アクセス:大分自動車道 九重ICより自動車で約40分
料金:大人500円/小人200円
営業時間:9:00~18:00
定休日:火曜
泉質:含二酸化炭素-ナトリウム・マグネシム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉
pH値:6.3
メタケイ酸:221mg
遊離炭酸:1,080mg
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2018.04入浴