台風が接近中で大荒れの日曜日、大分県別府市の鉄輪温泉にある温泉施設「鉄輪むし湯」を利用しました。施設の名称から推測できるように、鉄輪むし湯は少し特殊な温泉施設です。
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鉄輪温泉の無料駐車場に自動車を止めて、いでゆ坂を徒歩で上り、鉄輪温泉の中心部へ進みました。広場の様になっている場所に、渋の湯、そして鉄輪むし湯が建てられています。
建物は、正面に2室の石室がありボリュームを感じますが、左右対称で整った形状をしています。建物の前には、足蒸し小屋が設置されており、無料で利用することが可能です。
手前の木扉を開けて、足を突っ込み、正面に置かれている穴の開いた木箱を上から被せるだけの簡易的な物ですが、気軽に楽しめる点より観光客に大変人気の施設です。今回は、私は全身蒸される予定でしたので、足蒸し小屋はスルーして、建物の本体に入りました。
中に入ると、スタッフさんからすぐに声を掛けられて「はじめてですか?」と聞かれました。親切に教えてくれますので、初めての方は説明を聞いたうえで利用しましょう。
料金は大人510円です。さらに浴衣をレンタルすると210円が必要となりますが、短パンやTシャツの持ち込みも可能となっています。鉄輪むし湯の歴史は古く、1276年に一遍上人によって創設されたと伝わっています。その一遍上人の木像が受付横に設置されています。
浴衣を受け取り脱衣室へ入ると、右側に内湯、左側にむし湯がありました。
さて、入浴します。入浴手順は下記の様になっています。
1.かけ湯を行う
まずは大浴場で、下半身のみ洗います。上半身は濡らしてはいけません。
2.浴衣着用
すぐに脱衣室へ戻り、素肌の上に浴衣を着ます。むし湯の入口付近には、スタッフさんが常駐していますので、準備ができた旨を報告します。
3.メインのむし湯
タイマーを8分にセットされ、石で造られた重厚感がある石室の中入りました。私は思わずピザ窯を連想してしまいました。天井は低くいので、頭をぶつけない様に奥へ進みます。床には乾燥された石菖(セキショウ)と呼ばれる薬草が絨毯の様に敷き詰められており、その上で仰向けになります。床には枕替わりの平たい石が置かれていますので、そこにタオルを敷いたうえで頭を置きます。
さあ、8分間の我慢です。
私は、サウナやむし湯等は得意な方ではありませんが、その様な私でも耐えることができる熱さと湿度です。石室の中は、まるで温泉に浸かっているかの様な感覚です。熱が身体の隅々まで染み渡り、指の隙間の一つ一つまで熱が伝わってきます。石菖の香りも心地良い。
汗は絶えず流れ続けますので、適度に汗を拭いながら、身体の力を抜いて全力で脱力して過ごしました。8分はあっと言う間でした。
4.汗を流す
石室から外に出ると、まずは身体に付着した石菖をはたいて落とします。脱衣室に戻り、浴衣を脱ぎ返却。内湯で汗を流して、今度こそまったり入浴します。マナーとして、浴槽に浸かる前に十分にかけ湯を行い、全身の汗を流す必要があると思います。内湯は時間制限がありませんが、身体が火照っている為、あまり長く浸かることはできませんでした。なお、内湯にはアメニティも用意されています。
5.入浴後
汗が止まりません!本当に止まりません!!扇風機の風が気持ち良い。汗は流れ続けますが、ベタつく様な汗ではありませんので、邪魔ですが不快ではありません。きっと石室の中で身体の不純物が大量の汗と共に身体に放出されたのでしょう。肌もツヤツヤですっきりした気分です。まさに最高のデトックスだと思います。
「石菖の上に寝る」というむし湯も滅多に見かけません。香りが良くて、寝心地が良かったです。鉄輪温泉にお立ち寄りの際は、是非鉄輪むし湯をお試し下さい。
鉄輪むし湯の基本情報
電話番号:0977-67-3880
アクセス:大分自動車道「別府IC」より、自動車と一部徒歩で約20分
【浴槽】
泉質:ナトリウム−塩化物泉
pH値:4.1
メタケイ酸:685mg
【むし湯】
泉質:単純温泉
pH値:5.5
メタケイ酸:0.2mg
営業時間:6時30分~20時
料金:大人510円+浴衣レンタル210円
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2016.09入浴