2月の暖かい休日に、熊本県南小国町の黒川温泉に行きました。早朝から「穴湯共同浴場」「新明館」「ふもと旅館」「地蔵湯」の4湯に入浴し、午前最後の温泉として「湯本荘」に立ち寄りました。
もくじ
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川沿いを下り、次の温泉へ
昼食の時間が迫っていた為、入浴するかどうか悩みながらも、入浴したい欲求に駆られて次の施設に向かいました。ふもと旅館の前の道を川下側に進むと到着、次の温泉は「湯本荘」です。
玄関を入り、いつもの様に入浴したい旨を伝えて、温泉手形を渡します。スタンプを頂き浴室へ向かいました。浴室は下階にあるとのこと。下階があることに驚きながら浴室に向かいました。途中に待合スペースや貴重品BOXなどもあって利用しやすいと感じました。ちなみに今回巡った3つの旅館は、全て貴重品BOX、又は鍵付きロッカーが設けられていました。貴重品の事を気にせずに入浴できる点からも嬉しい配慮だと思います。
温泉分析表を見て温泉へ
浴室の前には温泉分析の掲示がされています。泉質名の欄には「単純鉄温泉」とのこと。泉質名だけ確認してすぐに浴室に向かいましたが、当初私は、「単純温泉」と読み間違っていました。温泉に浸かり、頭に何度も?が浮かびます。
「単純温泉だけど、何かが違う。色はやや透明、しかし何かがおかしい。肌に纏わりつく感じから硫酸塩泉?しかし、こんな香りだったか?」
湯上り後にもう一度温泉分析表を確認して納得するのでした。
「単純温泉・・・。いや、単純鉄温泉!含鉄泉だったのか!」
「鉄分が多い温泉」と聞くと、赤錆の様に真っ赤になった様子をイメージしてしまいます。別府市の「血の池地獄」などが良い例です。しかし、浴槽の中は、透明度の高い温泉が満たされています。つまり注がれている温泉は、酸化していない新鮮な温泉であると推測できます。
補足ですが含鉄泉の色は、温泉が赤いからと言って「新鮮でない」と決めつけてはいけません。他の温泉成分との化学反応の結果、早く着色する場合もあります。温泉は奥が深い。とりあえず含鉄泉の温泉に浸かる場合は、赤ければ感動して、透明であればワクワクすれば良いと思います。結局は、どちらも嬉しいものです。含鉄泉と名が付く温泉は、実はあまり見かけることがない泉質ですから。
床が赤くなっている点は、鉄分の名残だと思われます。含鉄泉の香りは、よく鉄っぽい香りと言われていますが、私は必ずしもそういう訳でもない気がします。遠いか近いかわかりませんが、今回は「爽やかな酸味のある香り」と感じました。pH値も低く、酸性泉に近い影響でしょうか。
浴室には、浴槽が2つあります。浴室の形状から、こちらも河川ギリギリの部分に浴室が設けられているのでしょう。斜めの壁は、擁壁だと思われます。河川の付近に設けられている温泉ですが、アメニティも設けられていますので、締めに嬉しい温泉でもあります。
それにしても面白い。今回の湯巡りは、全て川沿いの温泉を選択しました。川を渡っているか、否かの違いはありますが、隣同士の施設であっても、泉質が全く異なっています。黒川温泉の湯巡りは、実に奥が深くて面白い。
さて、黒川温泉の温泉手形を使った湯巡りは、24施設中6ヶ所に入浴することができました。まだまだ先は長いですが、今後も楽しみながら巡りたいと思います。
湯本荘の基本情報
電話番号:0967-44-0216
アクセス:大分自動車道「九重IC」より、約40分
泉質:単純鉄温泉
pH値:3.31
メタケイ酸:117.7mg
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2020.02入浴